
こんにちは。管理人のけーちゃんです。
mixhost等のLiteSpeedサーバーでLiteSpeed Cacheを使用すると他のサイトに無い柔軟なキャッシュが可能になり、その結果として表示速度の高速化を達成できます。その上で、CloudflareでCDN化することで、負荷分散等のメリットを受けることができます。
しかしデメリットもあります。
ここではLiteSpeed CacheとCloudflareを連携させる方法と、デメリットについてお伝えします。
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LiteSpeed CacheとCloudflare
LiteSpeed CacheはWordPressのプラグインです。このプラグインを使用すると、第三のWebサーバーと言われているLiteSpeedサーバーのキャッシュ機能を最大限に活用することができます。その結果として、Webサイトを高速化できます。
LiteSpeedサーバーを採用しているmixhost等のレンタルサーバーでWordPressを運用するなら、欠かせないプラグインです。

LiteSpeed Cacheプラグインは欠かせないものだけど、WordPressに自分でインストールする必要があります
CloudflareはCDN(Content Delivery Network)を提供するサービスです。CDNとは、主に世界各地のサーバーにWebサイトのコピーを作成して、ユーザーから最も近いサーバーからWebサイトを配信します。これにより、オリジナルとなるサーバーの負荷軽減と、ユーザーへの配信速度向上が期待できます。

Cloudflareの日本サーバーは、東京、大阪、福岡、那覇の四か所に設置されています
LiteSpeed CacheとCloudflareとの連携
LiteSpeed CacheとCloudflareを連携すると、次のようなメリットがあります。
- LiteSpeed Cacheプラグインから、Cloudflareのキャッシュを削除できる(全削除のみ)
通常はCloudflareにログインして管理画面から削除する必要がありますが、その手間を省くことができます。

デメリットもあります
LiteSpeed Cacheプラグインを導入しているWebサイトをCloudflareでCDN化した場合、LiteSpeed CacheとCloudflareは、各々個別に動作します。
- LiteSpeed Cacheはプラグイン上の設定に従ってWebデータを構築して、サーバー内にキャッシュします。
- CloudflareはキャッシュされたWebデータを受け取ります。
CloudflareはLiteSpeed Cacheが用意したデータを受け取るだけです。そのため、各々の設定によっては意図しない内容がブラウザに表示される可能性があります。
この問題の対応策として、LiteSpeed Cacheの使用をやめてCloudflareプラグインを導入する方法があります。しかしLiteSpeed CacheはLiteSpeedサーバーのパフォーマンスを最大限に引き上げることができます。そのため、LiteSpeed Cacheの無効化はおススメできません。
LiteSpeed CacheとCloudflareが連携できていない問題は、各々の設定を見直すことで解決できます。ただし知識が必要なため、収入化できているサイトは専門家に頼ることをおススメします。

LiteSpeed CacheはQUIC.cloud CDNに最適化されています。
Cloudflareにこだわりが無ければQUIC.cloud CDNを利用しましょう
Cloudflareの導入方法
LiteSpeed Cacheプラグインを導入しているWebサイトは、QUIC.cloud CDNの利用をおススメしますが、日本国内のサーバがCloudflareは4か所に対してQUIC.cloud CDNは東京のみの1か所です。
日本国内を対象としたWebサイトはQUIC.cloud CDNを使用しても、効果がほとんど無い可能性があります。そのため、Cloudflareを選択するケースも検討されます。
Cloudflareの利用を選択した場合は、以降の方法で導入しましょう。
Cloudflareのアカウント作成
Cloudflareのアカウント作成はプラン選択ページでプラン選択後に行います。次のリンクをクリックすると、Cloudflareのプランページが表示されます。
アプリケーションサービスプラン:https://www.cloudflare.com/ja-jp/plans/
プランは『Free』『Pro』『Business』『Enterprise』の4種類あります。

プラン変更は後からできるので、まずは無料で使用できる『Free』で機能の検証等をおこないとよいですね。
プランの確定は後の処理で行います。ここでは『Free』プラン下の『Webサイトを追加』をクリックしてください。

サインアップ画面が表示されます。

メールアドレスとパスワードを入力します。パスワードは次の条件を全て満たす必要があります。
- 8文字以上
- 数値が一つ以上
- $、!等の特殊文字が一つ以上
- 先頭と末尾が空白ではない
『人間であることを確認します』にチェックを入れると、ロボットによる自動入力かどうかが内部的なアルゴリズムにより確認されます。
ロボットでないことが確認されると、『人間であることを確認します』が『成功しました!』に変化します。

確認に失敗すると画面が変化しません。もう一度チェックを入れて、ロボット確認を行ってください。
ロボットでないことを確認できたら『サインアップ』を押して、メールアドレスとパスワードを登録します。
メール確認
サインアップされたメールアドレス宛に、次のメールが送信されます。
件名:メールアドレスを確認してください
送信元:Cloudflare <noreply@notify.cloudflare.com>
メール内のリンクをクリックして、メールアドレスの認証を行います。

この作業は後でも行えますが忘れる可能性があるので、流れで済ませてしまいましょう。
Cloudflareの対象ドメインを指定する
サインアップが終わると、ドメイン入力画面が表示されます。メールのリンククリックでも表示されるので、同じ画面が二つ表示されます。どちらで作業しても問題ありません。

CloudflareでCDN化するドメインを入力します。ドメイン下の選択肢は『DNSレコードのクイックスキャン』のままでOKです。
『続行』をクリックすると、プラン選択画面が表示されます。

『Free』が選択(枠線が青)されていることを確認して、『続行』を押してください。
ドメインのDNS設定がCloudflareが所有するサーバーにコピーされ、DNSレコード確認画面が表示されます。

サブドメインもCDN化されます。
左端の△マークは、ここでは気にしなくて大丈夫です。『アクティベーションに進む』をクリックして次に進みましょう。
タイプ欄が『A』のレコードは、コンテンツ欄にIPアドレスが入力されています。IPアドレスはWebサイトが動作しているサーバーのアドレスです。実際のアドレスと一致しているか念のため確認してください。
プロキシステータスが『プロキシ済み』のレコードは、Webサイトにアクセスされたとき、IPアドレス先のWebサーバーにアクセスする前に、CloudflareのCDNサーバーにアクセスします。そして、CloudflareにWebページのデータが存在しないとき、IPアドレス先のWebサーバーからデータを取得します。

コピーされたDNS設定は、まだ
ドメインのネームサーバーを変更する
CloudflareにコピーされたDNSを有効にするために、ドメインのネームサーバーをCloudflareのネームサーバーに置き換えます。

オリジナルからコピーしているから、置き換えても問題ないはず。
でも稀に問題が出るから、大きな収入を得ているサイトは、最初から専門家に任せた方がいいかもしれません。
DNSレコード確認画面で『アクティベーションに進む』をクリックすると、ネームサーバーの変更方法を記載したページが表示されます。

1.は特に問題ないでしょう。
2.のDNSSECを利用するときは特殊な設定が必要です。自分で有効にしていなければ無効になっているはずなので、気にしなくてよいでしょう。
ドメインに割り当てられたCloudflareのネームサーバーは、3.で確認できます。『クリックしてコピー』を使用すると、ネームサーバがクリップボードにコピーされます。手入力による入力ミスが多いので、活用してください。


一部のドメインサービスのネームサーバー変更方法を、別のリンク先で紹介しています。
参考にしてね!
ネームサーバーの設定方法:https://kc-mixh.com/mixhost_ns_check_and_setup/#toc12
推奨事項の設定
ネームサーバーの反映を待つ間に、推奨事項の設定を行います。
画面下部の『続行』をクリックします。


クイックスタートガイドの『設定をレビュー』をクリックすると、次の画面が表示されます。

『始める』をクリックすると、http:// にアクセスしたとき https:// に飛ばすかどうかを選択する画面が表示されます。サイトの状況に合わせて選択してください。
ネームサーバー反映を待つ
ネームサーバーを変更したら、次のページでレジストリへの反映結果を確認します。
ドメインを入力して『Whois!』をクリックすると、様々な情報を得ることができます。その中にネームサーバー設定情報が含まれています。

ネームサーバーがCloudflareのネームサーバーに変更されるまで、少し時間を空けながら繰り返し確認してください。
ネームサーバーが反映されたら、Cloudflareのネームサーバーを変更する画面で『ネームサーバーを今すぐ確認』をクリックします。

確認が成功すると、画面上部に『アクティブ』と表示されます。なおネームサーバー確認は定期的に行われるため、上記のボタンを押す前にアクティブ化されている可能性があります。

LiteSpeed Cacheプラグインの設定
LiteSpeed CacheプラグインとCloudflareを連携させるために、次の三つの情報必要です。
- メールアドレス
- ドメイン
- グローバルAPIキー または APIトークン
メールアドレスはCloudflareのログインで使用するアドレスです。ドメインは、サイトのドメインです。この二つはCloudflareの設定が終わっていれば、既に用意できています。
グローバルAPIキーとAPIトークンは、Cloudflare APIのアクセスで必要なキーです。どちらか一方が必要です。LiteSpeed CacheプラグインはAPIトークンを推奨しているので、今回はAPIトークンを使用します。
APIトークンの取得
APIトークンを取得するために、いくつか作業が必要です。
Cloudflareにログインした状態で、次のリンク先に移動します。
APIトークンを取得:https://dash.cloudflare.com/profile/api-tokens
またはCloudflareの概要ページ下方に設置された取得リンクをクリックしてください。
ユーザーAPIトークン画面が表示されたら『トークンを作成する』をクリックします。

ここではWordPress用のAPIトークンを作成します。WordPressの『テンプレートを使用する』をクリックしてください。

トークンの設定画面が表示されます。よくわからない時は、そのまま下方にスクロールして『概要に進む』をクリックしてください。

設定確認画面が表示されます。『トークンを作成する』をクリックして確定します。

作成されたAPIトークンが表示されます。『Copy』を押すとトークンをクリップボードにコピーできます。

LiteSpeed cacheの設定
LiteSpeed cacheプラグインの『CDN設定』を開いて、下方にスクロールして『Cloudflare API』設定を表示します。
まずはオン/オフ切り替えを、オフからオンに変更します。
次に『グローバル API キー / API トークン』に前項で取得したAPIトークンを、『メールアドレス』はCloudflareのログインで使用するメールアドレスを、『ドメイン』はWebサイトのドメインを入力します。

入力したら『変更を保存』をクリックします。
Cloudflareのキャッシュをパージする
Cloudflareのキャッシュパージは、『CDN設定』の [3] 管理 タグで行います。前項のCloudflareの設定が完了していると、『すべてをパージする』ボタンが灰色から赤に変化します。

『すべてをパージする』ボタンをクリックすると、Cloudflareにパージ指示が送信されます。

まとめ
LiteSpeed CacheとCloudflareを連携させると、LiteSpeed Cache上でCloudflareのキャッシュクリアが可能になります。
ただしLiteSpeed CacheとCloudflareは競合する機能があり、そのまま運用すると意図しない結果となる可能性があります。
安定した運用を行うために、LiteSpeed CacheとCloudflareの設定について詳しい知識が必要です。
可能なら練習用のサイトを作成して、Cloudflareの知識を深めることをおススメします。

本番サイトは、それからCDN化しても遅くないですよ
なおLiteSpeed CacheはQUIC.cloud CDNとの連携を視野に入れて開発されています。LiteSpeed Cacheの設定の多くが、そのままQUIC.cloud CDNに反映されるので、面倒な設定をしなくて大丈夫。
手間なくCDN化したい方は、QUIC.cloud CDNの利用を検討してください。