
こんにちは。管理人のけーちゃんです。mixhostはサブドメインでのWebサイト構築が可能です。私はサブドメインでサイトを大量に作って楽しんでいました。
mixhostはアズポケット株式会社が運営するレンタルサーバーです。mixhostでのサブドメイン追加はとても簡単です。しかし慣れていないと戸惑ってしまう人が多いようです。またcPanelのリニューアルにより、サブドメインの追加方法が変更されました。その結果、戸惑ってしまう人が増えました。

私も、数か月ぶりにmixhostでサブドメインを追加しようと思ったら、サブドメイン追加メニューが消えていたので途方にくれました。
そこで今回はmixhostにサブドメインを追加する方法を中心に、「そもそもサブドメインとは何か?」「メリットと場合によっては後悔するデメリット」および「ドメインとサブドメインを異なるサーバーで運用する」についてお伝えします。
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サブドメインとは
このサイトをご覧の方は今すぐmixhostでサブドメインを追加する方法を知りたいでしょうが、まずはサブドメインとは何か、について簡単に解説します。「そんなこと知っている」という方は読み飛ばして、次項の「サブドメイン取得方法がリニューアルされた」に進んでください。

私はサブドメインのあるデメリットを把握しないでWebサイトを作成した結果、不利な状況に陥りました。もっとよく考えておけばよかったと後悔しました。
サブドメインの基本的な定義
ドメインの仕様上では、サブドメインとはトップレベルドメイン(またはルートドメイン)を頂点として形成される各階層の直下の階層を指します。一般的にはトップレベルドメインと直下の階層を含めてドメインと呼んでいますが、トップレベルドメインと直下のドメインもサブドメインです。
例えば今ご覧のページのドメインは「kc-mixh.com」で、最後方の「biz」がトップレベルドメインです。その前方の「kc-mixh」は「biz」のサブドメインであり、全てまとめてドメインと呼んでいます。
実際にはトップレベルドメインのネームサーバー(DNSサーバー)で管理されているドメインを「ドメイン」、それ以外のネームサーバーで管理されているドメインを「サブドメイン」と定義できます。

「○○○.com」や「△△△.jp」などはレジストリ(トップレベルドメインの管理組織)が管理します。それらのサブドメインは、レンタルサーバーやドメインサービス事業者が管理するネームサーバーで定義されます。
ドメイン以降のサブドメインの階層数は、ドメインの仕様上では制限されていません。サブドメインのサブのサブのサブ…、というドメインを作成できます。また上階層のサブドメインがサーバーに登録されていなくても問題ありません。
例えば「a.b.c.d.e.f.g.h.i.j.k.l.m.n.○○○.com」という多階層なサブドメインを作成できます。しかし「k.l.m.n○○○..com」や「e.f.g.h.i.j.k.l.m.n○○○..com」というドメインは存在しない可能性があります。
ただしレンタルサーバーの仕様で、サブドメインの階層数や、各階層の登録が必須などの制限が課せられているケースがあります。

上限数は未確認ですが、mixhostはある程度の階層数および各階層未登録でのサブドメイン定義を問題なく行えます。
サブドメインのメリット・デメリット
サブドメインの最大のメリットは、ドメインを所持していれば制限なく増やせる点です。サイトをドメインで増やしていく方法は、サイトごとにドメイン購入費が必要です。しかしサブドメインなら、ドメイン購入費がかからない、という点はとても大きなメリットです。
またサブドメインを活用することで、Webサイトにドメインに関連するサイトというイメージを持たせることができます。例えばgoogleなら、検索サイト「www.google.com」、翻訳サイト「translate.google.co.jp」、ニュースサイト「news.google.com」など「google.com」をベースに様々な関連サイトがサブドメインで運用されています。
またサイト収益の一手段として用いられる「Google AdSense」は、ドメインの審査が終わっていればサブドメインは審査なく広告を掲載できます。これも大きなメリットです。

私も内容が関連するサイトをサブドメインで作成し、Google AdSenseを掲載したことがあります。
サブドメインのデメリットで大きなものはありません。「Google AdSense」では同じサイトとして判断されますが、「Google検索」では異なるサイトとして扱われます。実際には「扱われているだろう」「今後は不明」と確信が持てるものではありませんが、現状はSEOに影響が無いと考えられています。
また上記で「Google AdSense」では同じサイトとして判断されると書いていますが、これがデメリットになります。「Google AdSense」は広告の配置設定、サイトの内容およびユーザー層の把握など行っていますが、サブサイトが含められることで状況把握があいまいになり、最適なレスポンスを受けることができない可能性があります。その点を考慮してサブドメインを使用するかどうかを判断しましょう。

私はサイトが育ってからデメリットに気が付きました。新規ドメインを取得してサイトを乗せ換えAdSense審査を行ったら審査に落ちました…おそらく、審査に合格してから古いサイトを削除する予定だったので同じ内容のサイトが二つ存在していたのが原因です。審査に落ちたら復活させないといけないしインデックスが削除されているかもしれないし…で審査前に古いサイトを消せなかったのです。
サブドメイン取得方法がリニューアルされた
mixhostのサブドメイン登録は以前はcPanelのドメイン欄にある「サブドメイン」で行っていました。これは分かりやすいのですが、その他に「ドメイン」や「パークドメイン」があるため、mixhostはドメイン関連の設定方法が分かりにくいという批判がありました。

mixhostは「Paper Lantern」というcPanelのテーマを使用していましたが、2023年7月以降新テーマ「Jupiter」に切り替わりました。この変更に伴い「ドメイン」「アドオンドメイン」「サブドメイン」が「ドメイン」に統合されました。また「ドメイン」内の操作方法も変更されました。

個人的にはWordPress専用のコントロールパネルを作成して、cPanelと切り替えるようにした方が分かりにくいという意見を減らせるのでは?と思う。
サブドメインの追加手順
mixhostでのサブドメイン追加は、現バージョンでは次の手順で行います。
- cPanelにログインする
- ドメイン欄の「ドメイン」をクリックする

- 新しいドメインを作成を押す

- 新しいドメインの作成画面が表示されます。

- ドメイン欄に、サブドメインを入力する。ドメイン名は入力ミス回避目的でコピペ推奨。
- ドキュメントルートのチェックボックスを外す。チェックを入れるとプライマリドメインのドキュメントルートを使用します。通常はプライマリドメインと新規Webサイトは異なるWebサイトですが、チェックを入れると同じ内容のWebサイトになります。
- /public_html/ 横の入力欄は変更しない。既存ディレクトリを指定すると、そのディレクトリを参照するドメインと同じ内容のWebサイトになります。
- 送信を押すとサブドメインの追加処理が開始します。処理が終わるまでそのまま待ちます。
サブドメインの追加処理が完了してしばらくすると、SSLのインストールが自動で始まります。mixhostのSSLについては、下記のリンク先ページを参照してください。

サブドメインの追加時、ドメインの存在チェックをしません。そのためドメイン名の入力をミスするとWebページをネットに公開ができません。手順にも書きましたが、コピペを活用しましょう。
ドメイン名をある程度入力すると「もしかして…」というフレーズで、既存ドメインを含めたサブドメイン候補が表示されます。コピペではなく、こちらを使用するのもよいでしょう。

サブドメインの削除手順
mixhostで登録したサブドメインを削除するときは、次の手順で作業します。
- cPanelにログインする
- ドメイン欄の「ドメイン」をクリックする

- 削除対象サブドメインの右端にある「管理」を押す

- 「ドメインを削除」を押す

- 「はい、ドメインを削除します。」を押す

- 削除が終了するまで待ちます。
ドキュメントルートはWordPressの本体などWebサイトのデータを保存するディレクトリ(フォルダ)です。このディレクトリは削除されずに残ります。また記事データが保存されているデータベースも残ります。

ドキュメントルートを削除時と同じものにしてサブドメインを再追加することで、理論的には削除したドメインとWordPressを復活させることができます。
テスト用のサブドメインを用意しよう
WordPressカスタマイズとしてプログラムコードを記述する方法がネットで紹介されていますが、それを安易に運営中のサイトに適用するとWebサイトが表示されないなどのトラブルの原因となります。このようなリスクを避けるためにテスト用の環境を構築して、そちらで試してから本番に適用すると安全です。
以前はmixhostが保有するドメイン「mixh.jp」のサブドメインがプライマリドメインに割り当てられいて、これを利用することでテスト用のサイトを自由に構築できました。しかし、無料ドメイン提供に伴い、現在は廃止されています。
そこでセールなどで安価なドメインを取得して、テスト用の環境を構築しておくことをおススメします。

更新は通常料金なので更新しないで、また新しいドメインを取得しましょう
ドメイン取得は、最近一部のドメイン事業者で導入された、為替や市場動向に応じた費用が取得費に上乗せされる「サービス維持調整費」が無しで、しかも安いXServerドメインがおススメです。
ドメイン取得ならXServerドメインがおススメ
サブドメインをドメインと異なるサーバで利用する
負荷分散目的などの理由で、サブドメインとドメインを運用しているサーバーを分けたいというケースがあります。ここでは「ドメインをmixhostで運用しサブドメインは他社サーバーで運用」「サブドメインをmixhostで運用しドメインは他社サーバーで運用」の二つのパターンについて設定方法をお伝えします。

なお設定完了後にメールやSSL更新などで不具合が発覚する可能性があります。問題に対処しながら運営していく知識と覚悟が必要です。
サブドメインを他社サーバーで利用
ドメインをmixhostで運用しサブドメインは他社サーバーで運用するには、次のようにネームサーバーを構成します。
mixhostのネームサーバーを登録
ドメイン問い合わせ:mixhostサーバーを返す
サブドメイン問い合わせ:他社サーバーを返す
mixhostサーバーにサブドメインが登録してある場合は、登録を削除する必要があります。
前提条件
上記の構成を行う前提として、他社サーバーが次のような前提条件満たす必要があります。
- ネームサーバーを自分(他社サーバー)に向けないで、サブドメイン登録できる。
- ネームサーバーを自分(他社サーバー)に向けないで、サブドメインを運用できる。
一部のレンタルサーバーはドメイン登録時にドメインの所有権をチェックします。チェックの方法として、ネームサーバーが自サーバーに向いているかどうかを確認します。

一時的に他社サーバーにネームサーバーを向けることでサブドメインを登録できますが、その間は既存サイトを公開できません。現実的ではないですね。
なお、他社サーバーもmixhostと同様にSSL取得時にドメイン存在確認をする可能性があります。そのため、mixhost側の設定が終わってから他社サーバーにサブドメインを登録することをお勧めします。
mixhostのネームサーバーを編集する
mixhostのネームサーバーの内容を編集して、サブドメインのアドレス問い合わせを受け付けたら、他サーバーを返すように設定します。

ネームサーバーが記憶している各情報をDNSレコードまたはリソースレコードと呼び、これらが記述されたファイルをゾーンファイルと呼びます。また、ドメイン名をIPアドレスや別の名前に置き換えることを目的としたDNSレコードをCNAMEレコードと呼びます。
今回はサブドメインを他サーバーに置き換えるために、CNAMEレコードを次の手順で編集します。
- cPanelにログインする
- ドメイン欄の「ゾーンエディタ」をクリックする

- 対象ドメインの「+CNAME記録」を押す

- 名前にサブドメイン名を、CNAMEに他サーバーの情報を入力します。

- CNAME記録を追加を押して確定します。
- 補足1:手順③管理ボタンを押すとDNSレコード登録内容を確認できます。
- 補足2:追加したレコードの削除は、⑥の画面で行います。

CNAMEは他サーバーのネームサーバーまたは他サーバーのホスト名をドメイン形式で入力します。ホスト名はmixhostなら「ty10001.mixhost.jp」等に相当します。
ドメイン形式が不明な場合は「+A記録」でIPアドレス指定できます。
DNSレコードの編集が終わったら、他社サーバーにサブドメインを追加します。
これで設定完了です。
サブドメインをmixhostで利用
ドメインを他社サーバーで運用しサブドメインをmixhostで運用するには、次のようにネームサーバーを構成します。
他社サーバーのネームサーバーを登録
ドメイン問い合わせ:他社サーバーを返す
サブドメイン問い合わせ:mixhostサーバーを返す
前提条件
上記の構成を行う前提として、他社サーバーが次のような前提条件満たす必要があります。
- DNSレコードを編集可能。

DNSレコードを編集できない場合でもドメインサービス側で編集可能なら、サブドメインをmixhostで運用できます。ただし必要な設定を何も無い状態から構築する必要があるため、難易度が高くなります。またサーバーにより必要な設定が異なります。そのため、ここでは解説しません。
他社サーバーのネームサーバーを編集する
他社サーバーのネームサーバーの内容を編集して、サブドメインのアドレス問い合わせを受け付けたら、mixhostのサーバーを返すように設定します。
ネームサーバー編集が有効な場合は、「DNSレコード編集」や「ゾーン編集」などの名称で編集機能が用意されています。
編集機能を実行したら、CNAMEレコードまたはAレコードを追加します。CNAMEレコードはドメイン形式で、AレコードはIPアドレスでサブドメインを運用するmixhostサーバーを指定します。

既存のDNSレコードが登録されているはずなので、それを参考に設定しましょう
mixhostサーバーは「ty10001.mixhost.jp」等のホスト名、または「ns1.mixhost.jp」等のネームサーバーのどちらかです。mixhostのホスト名はcPanelの右側にある「一般情報」の「サーバー情報」をクリックして表示されるサーバー名に「.mixhost.jp」を追加したものです。

私のケースではホスト名が一度変更されました。このようなケースではネームサーバーを指定する方が手間が無いのですが、ネームサーバーの名前解決に時間がかかるという欠点があります。どちらにするか悩みどころですね。
他社サーバーのDNSレコードを編集できたら、mixhostにサブドメインを追加します。
これで設定完了です。
まとめ
この記事では次の用語を紹介しました。
- サブドメイン:ドメイン階層における下階層を指す。レジストリ管理部分をドメイン、他での管理部分をサブドメインと分類わけすることもある。階層数の制限は仕様上では無い。
- パークドメイン: mixhostのドメイン追加機能。cPanelリニューアルにより廃止された。
- プライマリドメイン:mixhostのサーバー毎に割り当てられるドメイン。
- DNSレコード:ネームサーバー内で記憶されているデータ。主にドメインとサーバーの組み合わせが記憶されている。
- ゾーンファイル:DNSレコードが記録されているファイル。
- ゾーンエディタ:mixhostのゾーンファイル編集機能。
- CNAMEレコード:ドメインとサーバーの組み合わせを記述したレコード。ただしサーバーはドメイン形式で記述される。
- Aレコード:ドメインとサーバーの組み合わせを記述したレコード。ただしサーバーはIPアドレスで記述される。
- mixhostホスト名:mixhostから割り当てられたサーバーのドメイン名。cPanelの右側にある「一般情報」の「サーバー情報」で表示されるサーバー名に「.mixhost.jp」を追加したもの。
mixhostにサブドメインを追加するときはcPanelの「ドメイン」をクリックします。この機能により度メンとサブドメインの両方を追加できます。なおSSLをスムーズに有効化するためにmixhostのネームサーバーを登録後に、ドメインまたはサブドメインを追加しましょう。
この記事ではドメインとサブドメインを異なるサーバーで運用する方法に触れています。このような運用は十分な知識が必要です。負荷分散などの特殊なケースでなければ手を出さない方がよいです。















